こんにちは。心理カウンセラーの宮田です。今日はdomestic violenceのお話です。
ドメステックバイオレンス(domestic violence)とは
「配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力」として有名なDV。
どうして大切な人・愛する存在に暴力を振るってしまうのでしょうか。心理カウンセラーである私が、経験に基づいて考察してみました。
ドメステックバイオレンスを受ける人は女性ばかりではありません。
男性もドメステックバイオレンスの被害者になっていますが、女性の被害者の方が多いようで。
“大切にしなければならない人に暴力を振るってしまう”人の心理とはいったいどんなものなのでしょうか。
【心理カウンセラー考察】親の背中を見て子供は育つ:暴力もモラハラも
ドメステックバイオレンスの加害者の多くは、子供の頃に親同士の暴力を目撃したり、自分自身が暴力を受けている場合があります。
愛する人とどう接するか。
というのは、父親と母親の関係を見て学びます。子供が一番最初に見る人間関係であり、男女関係です。
父親と母親の関係が、子供の将来の恋人や夫婦関係に大きく影響を及ぼすようです。
父親が母親を嘲っていたり暴力を振るっていたりすると、男の子だと
「愛する人を馬鹿にしたり、暴力を振るってもいいんだ」
と学んで育ち、育った時に恋人に対してひどいことを言ったり、暴力を振るったりしがちです。
また母親が暴力に耐えているのを見ると、女の子の場合は必要以上に我慢してしまうことが“愛情”だと思って育ってしまいます。
母親が父親を虐げているのを見ると、女の子は男性を虐げるようになり、男の子は我慢するようになります。
【心理カウンセラー考察】暴力が楽しみになってしまっている人
暴力をストレス解消の方法として認識してしまい、ストレス解消のために他者に暴力を振るうことが楽しみになっている人もいます。
コミュニケーションの方法が暴力になってしまっていて、なおかつそれがストレス解消になってしまっていたら・・・・。
残念ながら暴力を振るわれる人は、一時も早く逃げるしかありません。
このタイプの人は暴力を振るう→泣いて謝る→優しくなる(ストレスを解消している)→(ストレスが溜まって)暴力を振るう・・・・を繰り返す傾向があります。
暴力を振るうということを、ストレス解消方法として楽しみ、それを「愛情だから」と正当化するタイプの人は「変わる」可能性はほとんどないと私は考えます。
【心理カウンセラー考察】コミュニケーション・愛情認知が歪んでいる人
子供の頃に両親の歪んだ愛情を見ていたせいで、愛情認知が歪んでいるタイプの人もいます。
このタイプの人は暴力を振るう→泣いて謝る→暴力を振るうと繰り返します。愛情の認知が歪んでいるので、「優しくする」と言う部分がほとんどなかったりします。
本人が「相手に優しくする」という概念がありません。やさしさの本質が理解できていないことが多いのです。
本人が優しくされたことがなかったり、やさしさや思いやりを認識したことがなかったりした場合、他者にそれを与えることができません。
このタイプは本人が「愛情認知が歪んでいる」と自覚し、「やさしさ」や「思いやり」を受け学ぶことができれば、ドメステックバイオレンスから抜け出すことも可能です。
ですが、それに必要な時間は、それまでに人生を送ってきた時間と等しい時間が必要となりますし、成功するとは限りません。
心理をよくいる人が常に話を聴きながら、認知の歪みを受け止めながら一緒に考えていくというカウンセリングが必要となります。
ドメステックバイオレンスを受けてしまったら
一人で何とかしようとせず、誰かに相談しましょう。
私自身もドメステックバイオレンスを受けたことがありますが、実は誰にも相談したことがありません。
相談できないですよね。大事になってしまうのも怖いし、好きな人を罪人扱いしたくないです。
私は心理を勉強しながら、相手の認知の歪みと向かい合いました。愛し方を学んでもらい、思いやりを教えています。
だからこそ、その重さも危険さも知っています。
大事になってしまうし、好きな人を傷つけてしまうかもしれない。
だけど、誰かに相談してください。好きな人が本当の自分を取り戻すために、相談してみるのが良いと思います。
内閣府のホームページでも、 内閣府男女共同参画局ホーム > 主な政策 > 女性に対する暴力の根絶 > DV相談についてというページがあります。
DV相談+(プラス)について
新型コロナウイルス感染症に伴う生活不安・ストレスなどから、DVの増加・深刻化が懸念されています。現在、最寄りの配偶者暴力支援センターにつながるDV相談ナビを運用していますが、これに加え、新たなDV相談事業を開始し、体制を拡充します。
実際にドメステックバイオレンスを経験してきた心理カウンセラーにご相談したい時は、私でよければあなたの心に寄り添います。
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